CEO’s

【日本をリードする経営者・野口功司の挑戦】夢でなく志を持て!「カッコよく生きようぜ」が最大のビジョン

SAMURAI CEO2025

株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ
代表取締役社長

野口 功司

1973年  宮崎県生まれ、1995年国立宮崎大学工学部卒業。富士ソフトABC(株)、(株)日本オラクル等7回転職し、2009年 (株)CBTソリューションズを設立。試験業界向けCBT全国会場運営委託サービス・リモート型試験サービス(AI)・試験分析・コンサルティング・Webメディア「日本の資格・検定」・就職マッチング「TAKU-TEN」等を展開。国内CBT導入団体数No.1(※)を誇る。2025年2月20日青志社より『ビジネス革命 99の極意』を著作出版。2024年4月実績年商100億円と右肩上がりに実績を上げている。

 ※2023年1月期 指定領域における市場調査 (調査機関 : 日本マーケティングリサーチ機構)

経済界から日本を変えたいという思いで子どもの頃から起業を目指す

 私の小学生の時からの夢は、社長になること。経済界から日本をよくしたいと思い経営者を目指し、これからはITだとプログラミングの勉強を始めました。

大学卒業後は、システム会社で2年間SEとしてシステム構築に携わり、その後の2年間でシステム営業も経験。次の会社では資格を中心とした資格ビジネスを主軸に、企画・マーケティング・営業を学び、起業を見据えたスキル向上に注力しました。

その後も、さまざまな経験を重ね、経験した職種は、運営・法律・人事・マーケティング・経理など多岐にわたります。業種も金融や不動産、飲食や教育産業など、多くの分野で経験を積み、前職の会社ではビジネスのプラットフォームやシステムの仕組み作りを行いました。

現在の事業を前会社からMBOで譲渡してもらい、2009年35歳の時に「株式会社CBTソリューションズ」として独立しています。

 

独立するまでに7度も転職を経験しましたが、その結果、社会貢献度が高い人材育成のビジネスかつ、ITを駆使したわが国に必要なCBTサービスに出会えたと思います。

当時はなかなか独立できず大変でしたが「継続できて社会貢献もできるビジネスモデルを作り上げないといけない」、「ビジネスは”思い”だけでは上手くいかない」と思っていました。

そのため、自信が持てるようなサービスを作り上げるまでに時間がかかったのですが、費やした時間は無駄になっていないと思っています。

経営に必要なものを吸収しながら経験を重ねた後に独立したので、その後は順調に経営できています。

独立してからは、16年間で300以上の試験運営に携わり、全国360カ所以上のテストセンターを展開。IT技術と手厚いサポートを強みに、CBT業界で80%以上のシェアを獲得しています。

教育業界は、デジタル化がとても遅れている業界です。

弊社では「教育×IT」をテーマに業界のデジタル化、デジタル人材の育成をしていくことをミッションとしています。

特に、日本において少子化問題による労働者不足問題は非常に大きな課題です。課題解決のために、今後はAIを中心とした「少ない労働者でも結果が出せるサービス」を創出し、社会に求められる企業として「100年続く企業」になりたいと考えています。

成功の要因は「人・モノ・金」のバランスをとること

私は、経営者として「人・モノ・金」のバランスが大事だと思っています。

弊社の成功の要因は、ビジネスモデルが社会貢献性のあり、かつ利益が出るモデルだったこと。弊社にできる社員が集まったこと。いろいろな資産などがうまく回ったことの3つ。その結果、事業を安定したサービスとして維持できたと思っています。

弊社の事業であるCBTサービスは、受験の申込や決済、会場予約や採点、合格者管理まで全てをコンピュータ化しています。

紙の試験では、紛失や数え間違いのリスク、時には情報漏えいが発生する恐れもありますが、CBTなら全ての過程をコンピュータ化できるので、これらのリスクを回避できるのです。

また、試験運営において会場や試験官の確保は非常に大変な業務ですが、弊社の場合は47都道府県に常設会場があり、主要都市まで行かなくとも最寄りの会場で試験を受けたい時に試験を受けられることで地域格差も解消しています。

 

その結果として、当社のサービスは一度ご契約いただいたお客様に解約されることがほとんどありません。

そのため、16年間にわたって継続してくれるお客様と、弊社の担当者との人間関係も維持されています。

お客様に永く付き合いたいと思ってもらえるスタッフの意識の高さ、そういった人を集めて教育したこと。これらをバランスよくできたのが弊社の成功の要因です。

社員が成長できる環境と魅力ある会社であることが大切

 一流の環境が一流を育てるといいますが、社員にはよい環境を与えなくてはいけない、そのために当社では魅力的な社内環境を整えています。

また、経営はバランスとお伝えしましたが、社内環境にも論理性と感情の二面性が必要だと思っています。

もちろん、評価制度が論理的に文章化されていてわかりやすいことや、納得のいく評価設定も大事です。でも、そこだけでは納得できない人もいます。オフィスがきれいで、交流も活発で、楽しく人間関係がよいという感情面も大切でしょう。

仕事のやりがいにつながる交流があり、適材適所で好きな仕事ができること、相性のいい上司と結び付けていくことなど、感情面と論理性の2つを兼ね備えることが大切だと考えています。上司と部下との関係性がよくないと居心地が良くないですからね。

 

弊社の魅力は、社長や上司陣と気楽にコミュニケーションが取れること・魅力的な「できる」先輩たちが多数いること・IT技術での革新に積極的なこと・オシャレなオフィスで、社内バーや交流会、各種イベント等交流が盛んなことです。

社員に仕事に専念してもらうために、会社員歴の長かった私が、会社にこうあってほしいと思ったことを実現しています。

 

また、私自身は経営者として、冷静な判断力を大切にしています。さまざまなときに状況判断を求められますし、それが会社の方向性を決めていきます。

判断をするために必要なものは、判断ができるための知識ですので、さまざまな知識を得ようと常に心がけています。そしてその知識を元に冷静に判断をします。

会社全体をどのように導くのか、それを示すのが経営者の仕事であり、社員が納得いく言葉できちんと説明をして、なぜそう決断したのかを説明し、納得して行動してもらうように心がけています。

「カッコよく生きること」を大切にしている会社

教育とITの融合、労働力不足を変えていく人材育成が弊社のビジョンですが、これを違う切り口から言うと「カッコよく生きようぜ」になります

仕事をする上で、誰から見てもかっこいい、そして自分のことをカッコいいと思えるような、そんな仕事をしてほしいと考えています。

私がいつも言うのが、「悩んだらカッコいい方を選べ」です。カッコ悪い方を選んで失敗したらしんどいです。カッコいい方を選んだらたとえ失敗したとしても、自分を許せます。

将来部下ができて人生を教えるときもカッコよく話せた方がいい。それが私の哲学です。社員には、後輩から見てカッコいい先輩になってほしいですし、経営者としては周囲から見てカッコいい会社を目指していきたいですね。

「カッコよく生きる」を大切にしている弊社ですが、弊社の社員に共通しているものは、誠実さです。

採用においても誠実さを大切にしているので、まず面接はすべて私が行い、おもにその人の誠実さを見ています。

真面目に仕事の意義を感じてやってくれるかどうか、仕事と向き合える人間かどうかなど、性格やもっている能力はバラバラであっても、誠実に取り組んでくれるかどうかをチェックします。

もう1点、面接で見ているのが「大人さ」です。権利だけ主張する、自分の立場だけ考え、チームのことや会社の未来を考えない、感情や見栄が強く、駄々をこねる人など、子どものような人とは仕事したくないと思っています。

大人としてクリエイティブな会話ができる人、自分のことは置いて考えられる大人の人と仕事をしたいですね。

 

最後に、若い人には「夢でなく志を持て」と伝えたいです。私は、人間は能力に大差がないと思っていて、活躍できるのは若いときから覚悟して意識をもってがんばっている人だと思います。

大事なのは覚悟があるかということ。志があって、強い思いがあると自分に鞭打ってもがんばれるものです。弱音を吐かないための大きな理念を持ってほしいですね。